【テコンドー】テコンドー、長崎県内でも愛好者増加

村野φ ★

テコンドー、県内でも愛好者増加

　「やあっ」。子どもたちの気合の入った声が館内に響く。テコンドーは国内統括団体分裂のため、
アテネ五輪選手派遣問題で日本中を騒がせた。だが、そんな問題は子どもたちには無関係。元気に練習に励んでいる。

　サッカーの日韓Ｗ杯を皮切りに、日本では現在、韓国のドラマ、歌手などがヒットを連発。韓国ブームが起こっている。

　テコンドーは韓国の国技。「足のボクシング」と呼ばれるように、多彩な足技を中心とした武道だ。
選手は防具を身に着けてポイント制で競う。愛好家は世界１６８カ国に約５千万人。
シドニー五輪から正式競技となり、スポーツとしても親しまれるようになった。

　西彼長与町の県テコンドー協会道場では週一回、子どもから大人までが汗を流している。韓国ブームを受けて、生徒は年々増えているという。同協会の福良一会長は「子どもたちに人の痛みが分かる人間になってもらいたい。
礼を大切にする武道の精神を学んでほしい」。人間的成長を第一に掲げて指導を続けている。

　生徒の平井未来君（西北小４年）は「スパーリングが楽しい。九州大会で金メダルを取りたい」とテコンドーに夢中だ。
久我有砂香さん（長与南小６年）も「テコンドーを通じて韓国に興味を持つようになった。韓国に留学したい」。
母、洋子さんは「子どもの夢を応援したい。親元を離れることで自立した女性になってほしい」と娘の成長が待ちきれない様子だ。

　「たくさんの人にテコンドーの魅力を知ってほしい。いつかは五輪選手を育てたい」と福会長の夢も大きい。
シドニー五輪銅メダリスト岡本依子のような選手が、本県からも生まれることが期待される。

http://www.nagasaki-np.co.jp/news/index.html#07
（2004年５月７日付け　長崎新聞　県内のニュース）